2015年3月10日

墓じまいとは

管理ができなくなったお墓は、あっという間に荒れてしまいます。

最近、「店じまい」ならぬ「墓じまい」という言葉をよく聞くようになりました。

墓じまいとは、管理ができなくなったお墓を処分すること。

処分と一言でいっても、単に墓石を解体して廃棄すればいいというわけではありません。

埋葬・埋蔵されている遺骨を勝手に処分することもできません。

円滑に墓じまいができるように、段取りや手順をおさえておきましょう。

 

【 墓じまいの手順 】

 

①親戚に相談して話合う

まずは、親戚に墓じまいをしたい旨とその理由を告げましょう。

お墓に入っている先祖の血を受け継ぐ親戚の中には、

墓じまいを快く思わない人もいます。

そういった場合、強引に推し進めずに、

時間をかけてでも説得した方が良いでしょう。

 

②寺院に相談する

寺院にお墓がる場合、寺院には計画段階から早めに相談します。

お寺は遺骨の管理人ではなく、先祖代々のお墓を供養してきた場所。

何の前触れもなく、いきなり「墓を撤去したい」と切り出せば、

寺院側も決して良い気持ちはしません。

「離檀料」という名目で高額のお金を要求されることもあります。

離檀料はあくまで「お布施」ですから、最終的には常識的な額に落ち着くにしても、

一度トラブルになってしまうとお互いに気まずさが残ってしまうもの。

礼を欠いた振る舞いは避けたいものです。

 

③遺骨の行き先を考える

別のお墓に移動するか、寺院などにある永代供養墓に合葬するか、

大きく分けて二つの選択肢が考えられます。

 

④改葬の手続きをする

遺骨を移動することは、正式には「改葬」といい、

市区町村の役所が発行する「改葬許可証」がなければ遺骨を取り出すことはできません。

 

⑤石材店を決定する

墓じまいをする際には、墓石を撤去し、墓所を整地して更地の状態で

管理者(寺院など)へ返却しなければなりません。

その工事を依頼する石材店を選びます。

 

⑥遺骨を取り出す

日時を決めて、遺骨をカロート(納骨室)より取り出します。

抜魂法要などを営むことが一般的でもあります。

 

⑦墓石の撤去工事を行う

墓石を撤去し、整地して更地の状態で墓所区画を返却します。

ここまでの作業、早いケースでは1か月くらいで手際よく行う方もいますが、

親戚や寺院との話し合いが長引いたり、遺骨の移動先が見つからなかったりと、

時間がかかってしまう方も多いようです。

急いで行うとトラブルになりかねません。

墓じまいを考えはじめたら、1~3年くらい時間をかけて

行うつもりでいた方が良さそうです。

 

墓じまいについて、円満堂では手順のご相談や

石材店のご紹介をしています。

事例をいくつも知っていますので、

お客様に合った墓じまいの進め方をご提案いたします。